ドクター・ハウス
ここちよくて楽しい日常会話のドラマばかりを見ていても、日常以外のことが起こったとき、たとえば、仕事で同僚とまたは上司と、または取引先と話さなくてはならなくなったとき、または事故や災難にあい弁護士に相談しなければならなくなったとき、または単純に英語でニュースを聞きたいとき、などは、ここちよい日常会話だけではカバーできない広範囲に及ぶ語彙の知識や使いかたが必要になります。
そこで、専門職として仕事をしている人たちのドラマに行き着くことは当然のことです。もちろん、テレビやインターネットの英語のニュースを見て勉強する方法もありますが、エンターテイメント性には欠けますので、全くネイティブと同等ぐらいの人が普通に聞くか、または、そうでない人にとっては苦行となってしまいます。
「ドクター・ハウス」は医療系にしては緊急医療のドタバタした雰囲気が比較的少なく、物語はもっぱら一つのエピソードに一患者を取り上げ、「この患者はいったいどのようにしてこの疾患に至ったのだろう」を推理していく形になっているので、医学的ミステリーのようなものを解いていく楽しさがあります。医療用語も多くはありますが、理路整然とした仕事場での会話が多く日常会話を超えてレベルアップしたい人におすすめします。ちょっと、グロテスクなところもありますので、食事中、またはリラックスしたいときには不向きです。あくまでも、英語と英会話の向上心と情熱への燃料としてご覧ください。
■おすすめレベル: 上級、英検準1級程度~
■セリフの速さ(話すスピード): はやい時もあり
■セリフのおもしろさ: 普通
■セリフの簡単さ(簡単な単語を使っているか): 専門用語もあり
■セリフの鮮明さ(何を言ってるかわかりやすいか): わかりにくいときもあり
■医療系なので、「血」もあり、気持ち悪いシーンもあり
■私たちが日本人の大人として普通に働いて、テレビのニュースを聞き、社会と関わりあって生きているとすれば、普通に知っている日本語の単語でも、英語では全く知らなかったりします。
たとえば、こんなものがあります。
infection = 「インフェクション」感染。英英辞書では、「細菌やウィルスなどによって体の一部に起こる病気」とあります。この単語を知らなければ、多分、sick「シック」で片付けてしまうところですが、「インフェクション」を使うことによって範囲を特定したり、詳しくしたりすることもできますし、大人が話しているように聞こえますヨネ。
ちなみに、「インフェクション」はアルクの英辞郎 on the WEB ではレベル4「読解の基礎を固める英単語」、sick 「シック」はレベル1「英語の基礎をなす必須単語」とされています。また、類似の単語で、disease 「ディジーズ」はレベル2「日常生活で活躍する英単語」となっています。
「ドクター・ハウス」には、中級、上級の単語が豊富に出てきます。